pandalzen

 酒とパンダとごはんとコドモ。無理せずラクに、まいにちのくらし。

タイトルで・・・

ある意味、ホームレスみたいなものですが、なにか?

ある意味、ホームレスみたいなものですが、なにか?

タイトルだけ見てノンフィクションかと思って借りたら立派な小説でした。第9回小学館文庫小説賞優秀賞受賞作品。
引きこもりの主人公の青年の家は、母はアル中、妹はヤンキー、父は仕事とバラバラ。そんな家の父がある日突然借金をして失踪する。
その取立てに来たヤクザが乗り込んできて居座ることで、家族として機能していなかった家があろうことかそのヤクザを軸に家族になっていく・・・。
家族それぞれの病理を、暴力を含めた「そうは言ってられない」状況に放り込むことで変化させていく様子はある意味痛快。読みやすく考えさせられるものもあるけど、登場人物の性格や全体の構成が少し安直だったのが残念。