今更ながら

負け犬の遠吠え

言わずと知れた、数年前のベストセラー。作者は自分の立場を踏まえて自嘲気味に「負け犬」について語っているのだと思いますが、問題なのはその単語や定義だけが一人歩きして各メディアで３０代の独身女性がひとくくりにされてしまうこと。ある意味ダイレクトに差別なんですけどね・・・。
内容はかなり偏っていて、負け犬に反する「勝ち犬（＝既婚、子あり）」は、愛読書は「ＶＥＲＹ」な富裕層主婦または「オレンジページ」あたりの倹約家主婦両方を想定しているものの、おそらく専業主婦限定。賛否両論ありますが、軽い読み物としては痛快で楽しめます。私は既婚で子なしなのでどちらにも属してませんが、精神的には負け犬寄りなので共感できる部分は多かったです。でもよく考えたら「精神的負け犬」って、コウモリみたいな位置取りで逆に卑怯かも（苦笑）。